「土手の伊勢屋」の領収書


寒さが和らぎを見せたある快晴の日。


ギロリとにらみつけてくるような夏の太陽とは違い

ニヒルな顔でこちらを窺ってくるような太陽の視線を感じながら


わたしは「土手の伊勢屋」におりました。



















この重厚な佇まい。



「油がしみ込んでいるんだ」


そう吉右衛門様から教えて頂き、隣の壁をそっと撫でると、

確かに木造の建物はじっとりと油で重みを帯びている。



(なんだかひとの念まで吸い込んでいそうだなぁ)
























外観をみるだけで

そこに歴史があることがわかるような佇まいなもんだから、


(此処にはたくさんのひとが来ては去り来ては去り、

色々な感情があって、

でも食べている一瞬はそのことを忘れて味覚に集中していて‥)


なんてついつい想像が広がってしまう。


席に通されこれまたじっとりした椅子に座り

出入り口を見れば、これまた素晴らしい。


客でもないのに容赦なく入ってくる日差しがとても綺麗だった。



















(夏が来る‥!)


わくわくしながら待っている間にあたりを見回すと、

なんだか風情があって素敵。









































おや。

〈登録有形文化財〉

に登録されているらしい!納得。




さてさて焦らしてきましたが、

気になる《御食事》はというと‥





















どーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!




この効果音がピッタリですよね!丼!



















最初はこんな風に焦らして運ばれてくるのですよ。

蓋で隠すように!隠れていないのに!

はみ出てる!はみ出てますよ!!


そしてどーーーん。



























見てください。このマウンテン。

天婦羅マウンテン。


ええ、山盛りとは、このこと。



ダンクさまのように食レポが上手じゃないので

アレですが、

さく、じゅわ、ウマーーーー!!

でした。

見た目のインパクト負けしない、お味も素晴らしかったです。



山盛りマウン天丼(勝手に命名)

眼も、舌も胃も、とっっっても満足させていただきました!


吉右衛門様、ありがとうございました。

ご馳走様でした。








「天丼は食べたその日から一ヶ月はもう食べたくなくなる」


そうですね。

なんたって油物。重いと言えば重いし。

お腹ははち切れそうでした。


でもきっとわたしは

こんな日のような日差しを感じるたびに、

この「土手の伊勢屋」を思い出すでしょう。


そしてこの天丼を食べたいと涎を垂らすでしょう。


またすぐ食べたい訳じゃないけれど、

忘れない店、忘れない味。


そんな素敵なお店でございました。

























重ねて、ご馳走様でした。


(掲載許可は頂いております。)




コメント / トラックバック4件

  • 吉右衛門:

    かぐや姫さま
    文章といい、構成といい、さすがに上手いな。

  • ニコタマゴロウ:

    かぐや姫さま

    吉爺さまの唸りも納得の作です。

    天婦羅マウンテンすごいなーあ。

  • hikoukigumo:

    なんという・・文学少女!!すてき!
    やっぱり沢山読んでるんですか??
    私は最近・・お休み中です(なんて体裁の良い言葉)。

    あと美味しそう。空きっ腹にはたまらぬです・・・

  • 吉右衛門:

    織り姫さま

    ふたたび書きます。
    このような素晴らしい構成の記事を書いてもらうと、連れて行った甲斐があったというものです。
    あの日は節分の鬼の由来。梅宮辰夫さんの話。吉原の女郎さんの話。あるある探検隊の話。それから織り姫の大学時代の話もしてもらいました。随分と車中が盛り上がった日でしたね。
    出前が終わった時の織り姫の安堵感溢れるの表情は格別でした。
    そうそう、歌姫を目標にしているとも言ってくれましたね。
    あれから数ヶ月。
    昨日、ミーティングで今後の織り姫の役割を話したのですが、随分と前向きに耳を傾けてくれました。いつも無反応でどう話せばよいのやらと、悩んでいただけに嬉しかったです。

    夏が過ぎれば、貴女と出会って一年が経ちます。
    この夏、頑張ってもらって一皮むけた織り姫を見せてください。

    今回の記事、吉右衛門賞です。
    商品は金楽の真面目なタン塩、若しくは千疋屋の真面目なパフェの何れかです。
    お好きな方をどーぞ。

    吉右衛門。

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