‘吉右衛門’ カテゴリーのアーカイブ

「続・天王山へ登った」の巻。


昨夜、今朝のゆき先を散々悩んだわたしは宿のある新大阪から市営地下鉄と阪急線へ乗り継ぎ、天王山のある大山崎駅で下車する。

とりあえず駅前に立つ看板を眺めると資料館に美術館、そして酒造メーカーの蒸留所もあるようだ。

これならここで一日を過ごせそうだ。

暑くならないうちに山へ登り。下山してからは周辺の文化施設に営業もしてこよう。そう思ってトボトボと山の麓に向かうや、愕然とする。

わたしを出迎えたのは、眩暈がするような急坂だった。


続く。


17年11月19日。


吉右衛門。


未校正につき、誤字脱字、乱筆乱文をお許しください。


おまけ

キャプション、上から。

一度は乗りたかった、阪急電車。

駅前の看板。

同上。

天王山の入口看板。

同上、登り口。




















































「天王山へ登った」の巻、その壱。


今年の夏。

わたしは然る方と会うため関西に出向いた。

日程は予備日も含めて三泊四日。

おそらくこの二日目か三日目に会合が設けられる思い、余裕を持ってこの日程を組んだ。が、その要件が思いがけず初日に組まれてしまい、二日間の空白が生まれた。

さて、どうしよう…。

この二十年、旅とは縁のないわたしは悩んだ。

宿泊している宿は大阪駅の近く。故に、何処へでも往ける。

府内であれば幾度となく登ったことのある大阪城、生理的に好きな通天閣のある西成地区、悲しい色やねの舞台となった南港。県外であれば播州の播磨灘、紀州の熊野、四十年前の遠い昔、新婚旅行で訪ねた洛北・嵐山もよい。

こうして悩んだ末に出した結論は、京の天王山へ登ること。

決め手となったは、その日の夜の会合で用件終わりに語り合った歴史話の印象が色濃く残っていたためだ。


続く。


17年9月23日。


吉右衛門。


未校正につき、誤字脱字、乱筆乱文をお許しください。



「怪獣捕獲ゲーム、怪鳥を捕まえたの巻」、続編。


スーパーマーケットに着いてからも未練がましく、

スマートフォンを片手に近所の出現情報を探っていると、

またも怪鳥が出ているのに気がついた。

オット! こうなるとチキンどころではない。

ここから出現地点までの推定距離は、三百米。

先ほどの教訓から急がねば後の祭りにもなりかねない。

さて、どうする?。

駐車したばかりの愛車で駆けつけるか。

いやいや、それはダメだ。

駐車場を出るのに手間取るし、

何より現地に車を停められる保証がない。

そう考えると、曇り空とはいえ、このムシムシする中を、

巨体を揺すっての駆け足で急行するしかない。

走ることには甚だ自信はないが、

この千載一遇の好機を逃すわけにはいかない。

こうして外に出ると、嗚呼、天は我を見捨てず!

そこに一台のオートンが停車したではないか。

有無を言わさず後部座席に乗り込むと、

「運転手さん! この先の携帯電話屋まで行ってちょうだい」

「え?  お客さん。あそこまでなら歩いたって五分くらいですよっ!」

「事情があって急いでいるのよっ!酒手を弾むから頼むよ!」


現場に到着。

いるいる。同業者が携帯電話屋の前にひしめいている。

オートンを飛ばしてきた甲斐があった。

早速、チケットを差し出し仲間に入れてもらうと、

そこには大きな鳥が翼を広げて威嚇していた。

こいつに立ち向かうのか…。

甚だ自信はないが、俺も男。やらねばなるまい。

蛮勇を奮って、我が精鋭を並べて突入してみたものの、

次々に倒され残すは緑色の恐竜だけとなった。

が、多勢に無勢。最後は数の力で押し切った。


しかし、問題はここからだ。

これから始まる捕獲ゲームで何としても、この大きな怪鳥を、

白いカプセルボールの中に封じ込めねばならない。

わたしにそのようなことができるのであろうか。

実はわたし。

このゲームを始めて、間もまく一年になろうとしているが、

捕獲の絶対条件であるコントロールはままならないし、

曲がり玉を操ることなど、夢のまた夢。

おそらく、この手の遊戯は日本で一番、下手かと思う。

そのわたしが、九つ支給されたボールを投げ出した。

ひとつ、ふたつ、みっつ…。そしてよっつめに投げたボールが、

偶然にも飛び回って威嚇していた怪鳥の着地点に

重なり合うかのように落下した。

とりあえず、怪鳥をボールに入れ込んだ。

ここで飛び出してこなければ、一件落着であるが、

そうは問屋がおろすかどうか、緊張の瞬間が始まった。


クルっ、クルっ、と、ボールが回り出す。

ゴクリっ!、と生唾を飲み込み見守るわたし。

もう一度回るとハッピーエンドでるが、果たして…。

クルっ。

怪鳥が出てくることはなかった。

やった! 捕まえた! 本懐を遂げたぞっ!。


脳天に突き刺さるほどの快感だった。


お仕舞い。


17年8月6日。


吉右衛門。未校正につき、誤字脱字、乱筆乱文をお許しください。


「怪獣捕獲ゲーム、怪鳥を捕まえた」の巻。


「おじさん、はやくはやく!」。

見知らぬ女の娘に急かされて小走りで現場に向かう、わたし。

そこにはざっと20人くらいの怪獣獲りの青年たちが集結していた。

で、これから配信が始まったばかりの怪鳥戦に挑むはずであったが、

残念でした。

一歩違いで間に合わず、すでに戦いは始まってしまっていた。

となると次の回を待たねばならぬわけだが、そこは過疎の悲しさ。

もうそこに青年たちがやってくることはなかった。

しょんぼりしながら家路につくと家内から電子メモ。

「子供たちにチキンを買ってきてください」

「ええっ」と、思いながらも、

子らのことを考えると行かないわけにはいくまい。

そして素直にスーパーマケットへ向かったことが、吉と出た。


続く。



17年7月29日。


吉右衛門。


「駐車場から出られなくなった」の巻。


先週の或る日。都内へ病院へ通う家内を駅へ送った時のこと。

病院へは一時間の長旅ゆえ、始発駅へと向かったのが不幸の始まり。

駅への道中。思考が昼食に流れると昨秋、駅の構内にとても美味しいパン屋さんがオープンしたのを思いだした。そうだ!。あの店でコロッケパンと玉子パン、それに塩パンも買おう。

ちょっとしたルンルン気分になると、駅の傍の駐車場に到着。

気をつけてね…。

家内とは入場券とパンを買ってもらった後、別れたのだが、気をつけなければならないのは、おのれの方だった。

クルマに戻り駐車場を出ようとすると、ない。

どこを探しても、ない。

いつもジャリ銭を入れている、蝦蟇口がないのだ。

慌てふためく、わたし。

とりあえず、日頃培った営業で、この窮地を脱すべく駐車場に備え付けてあった電話で交渉に臨むも、にべもない。

「お金を用意してもらうしかありませんね!」

あっさりと断られて、チョン。

わたしの持ち物と云えば、クルマの鍵と携帯電話だけ。

百円玉の二、三枚をどうっやって都合つけるか。

冷静になって考える。

先ず脳裏に浮かんだのは昨夏まで世話になっていた洋服屋の店長が隣のデパートに移籍しているから、彼女に借りること。

駅前の釣具屋がわたしの通う渋谷の店と同系列ゆえ、そこから話を回してもらうこと。

いずれにしても、どうにかなるであろうが、問題は時間。

時計の針は未だ、9時を指した処。

店が開く10時までをどうやって時間を潰すか。

とりあえずのところ、怪獣捕獲ゲームしか頭に浮かばないが、これをやるにも雨が降っているし、運動靴ではなく下駄履きのままだ。それに何と言っても小糠雨とはいえ、下駄履きのジジイが傘も差さずにスマートフォンを操作している姿は、甚だ、格好が悪い。

で、途方に暮れかかっているとロータリーに停まる、一台のオートンが目に入った。

そうだっ!。あれに乗せてもらって往復してこよう。

しかし、問題は貌。

わたしは親を恨むしかない悪相だけに、冷たくあしらわれる可能性が充分にある。が、だからと云って、このままではいられない。

トンっトン!。

意を決っしてドアを叩いた。気配に振り向いた運転手さんは、わたしと同年輩に見えた。白髪混じりの初老のオジさんだった。

平身低頭でお願いをする。

「あのお、わたしは決っして怪しいものではありません。不覚にも財布を忘れまして…。あそこに駐めてある屋根の赤いクルマが出せずに困っています。申し訳けないですが、わたしの自宅まで往復してもらえませんでしょうか。間違っても、籠抜けなどは致しません。必ず、必ず、戻って参りますからっ!」

「……」

沈黙が流れた。

運転手さんの顔は険しい。

これは断られるか!。

半分諦めかけた。

が、運転手さんの顔に笑みが浮かんだ。

そして戻ってきた返事は、「いいですよ」。

嗚呼、天は我を見捨てず。

必死の願いが叶った。

ひとのよい運転手さんでよかった。

こうして自宅を往復。

安堵安堵の三度笠で、駅に戻ってきて運賃を払おうとした時のこと。

「いやぁ。運転手さん、ありがとうございました。わたしはヤ〇○顔だけに、断れるかと思っていたのですよ」

こう云って、僅かばかりの心付けも含めてお支払いをすると、こう言われた。

「アッハッハ、わたしは顔で判断はしまねんから」だって。


お仕舞い。


未校正につき、誤字脱字、乱筆乱文をお赦しください。


17年5月28日。


吉右衛門。


付記。

多忙のため、休載しておりましたブログを復活させます。

それにあたり、運営の移動も行います。

長く一生懸命頑張ってくれていた編集長の、飛行機雲が退任。

新任の編集長は、メロンパン。

副編集長は、アクトレス(仮称)。


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