吉右衛門へら鮒釣り2011
第三回釣行 2011年05月06日(金)。
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三島湖、
ともゑ桟橋、豚小屋二番升。
ともゑ釣り舟店。
曇天時々晴れ、概ね無風。
気温19度、水温17度、減水1.9m、澄み。  

夢は醒め、オレ本来の釣りに戻った、の巻。

プロ野球が開幕して一ヶ月が経った。
今年は震災の影響で開幕が延期されたというのに、早いものだ。
いつかも書いた事が有るが、自分の応援している球団は北海道ニッポンハムファイターズ。そのファイターズは現在(05月10日)パ・リーグ首位の位置で頑張っている。昔と比べ随分と強くなったものだが、何よりも画期的に変わったのが、人気。
今年は大スターの斎藤佑樹君が入団した事もあるが、スポーツ新聞の一面をファイターズ関連の記事が飾る事が、当たり前のように成ってきた。
夢中に成っている選手は、エリート入団の斎藤より何と言っても、中田翔。彼も鳴物入りで入団したが、三年間はプロの壁と言うか大人の規律に辛酸をなめさせられてきた。それが今年は捲土重来とばかりに、一気に素質を開花させつつある。それと鎌ヶ谷(ファイターズのファーム球場がある)へ通っている事もあり、叩き上げの選手が登場すると、打席に立っても打球が飛んでいってもハラハラドキドキしてしまう。まるで彼らの親御さんのような気持ちに成ってしまうのだ。
前述の中田翔をはじめ、陽岱鋼、鵜久森淳志、今成亮太……。
今年は鎌ヶ谷出身の選手が一軍にズラッと顔を揃えた。今季の彼らの活躍が見逃せない。

さて釣りの事、午前四時半。
未明の空を見上げると、ベットリとした厚い雲に覆われている。それと北の方角から吹いてくる風も肌寒い。
中止にしようかな……。一瞬腰が引けたが、今日行かないと次が何時になってしまうか判らない。
それでは困る、と己を叱咤して出発。
…………。
穴川ICから館山道に突入し蘇我の辺りまで来ると、まだ五時前だというのに夜が明けてきた。そう言えばもう四十日くらいで暦も夏至となり、それを過ぎれば一年の半分が終わる事に成る。
毎年同じ事を言っているが、年々、時の流れが凄まじく早く感じられるように成ってきたので焦ってしまう。
さて、記すのが遅くなってしまったが、今日これから向かう先は三島湖ともゑ釣舟店。
いやはや、三島湖の初釣りが今年は何と五月に成ってしまった。
こう成った理由は、前々号で述べた通りであるが、どうもそれだけではないようだ。何せ、オレの技量では彼処の魚を釣り上げる事が難しく成ってしまった。去年の成績は最悪で、大雑把な平均値(※1、下部に数式、以下同)で11.6枚、キチンと計算した平均値(※2)では、何と7.6枚という、どう考えても平日釣り師の釣果とは思えない、体たらくぶり。
では、何故故にこうもお粗末な結果なのか?、考える迄もない、
単純に、ヘタ、だからだ。然し、それを言っちゃあお仕舞いだから他にも原因を探してみると、放流ベラとの出会いが少ない、地に居着いた歴戦の勇士との対戦が多い、釣果が見込める夏期が大減水で釣行を見送った……。強いて挙げてもこんなものだろう。
昨日、ともゑ釣り舟店周辺の情報を収集してみたが、自分が好んで入釣する桟橋、豚小屋周辺はあまり数が出ておらず、どうも活況とは言い難いようだ。と言うことは、今日も貧果に喘ぐ事は必定だろう。それでも今日という日を心待ちにしていて、ノコノコと出かけて行くのは何故だろう。
その答えは単純且つ明快、自分は三島湖の人と景観が好きだからだ、それにあのまったり感もたまらない。
きっと今年も、釣れない、だのなんだのと愚痴りながら十回程度は、お世話に成ると思う。
そう、自分にとっての三島湖の釣りは、コレでいいのだ。
※1、総釣果104枚を釣行回数9回で割った数字。
※2、総釣果104枚よりmax釣果とmin釣果を減じた数値を7回で割った数字。

午前五時四十分。
ダムサイドに到着。
既に鳥小屋からポンプロープにかけて四隻の舟が並んでいる。
随分と早いなあ……いやいや早いのではない、オレが遅いのだ。そういえば、五月からの出舟時間は五時だった。
まあいい、今日の入釣希望は桟橋だから、余程の事が無い限り溢れる事はないだろう。
午前五時四十五分。
お久しぶりですっ!、と笑顔でともゑ釣り舟店入店。料金を支払いながら桟橋入釣の希望を告げると、
「今日は工事があるんですよ」だって……。
そうか工事があるのかあ、それは思いも依らなかったなあ。
「でも、いいです。邪魔だったら退きますから」。そう言うと、若旦那がポイントを教えてくれた。

釣行記写真
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配置が変わった桟橋と若旦那ご推奨の入釣場所
(小屋の手前の簀子が敷いてある所)。

ここから見ても、なかなかいい感じ。
工事が始まったら、何処かの隅っこにでも移動すればいいや、と
気楽に道具を運び、陣立てをする。

◯本日のデータと予定。
・目標/20枚(今季の三島湖の平均目標数)。
・竿 /朱門峰凌.15尺。
・浮子/忠相グラスムクトップ.12番。
・鉤素/450粍+600粍。
・餌 /ペレ宙.1+オールマイティ.2+しめカッツケ.1+水.1。
    (数字の1は200cc)
    アルファα21.1+新ベラグルテン1+水2。
    (数字の1は50cc)
・予定/納竿、15:00。

午前七時。
どうせ、大して釣れないだろうけど……。
苦戦を予想しながらも一縷の望みを持っての、第一投。
一縷の望みを持つのは当たり前、だって魚を釣りに来ているのだから……。
然し、三十分、六十分と経過して、あっさりと「一縷の望み」は断ち切られた。前回の釣行記の表題は
「嘘のような夢のような……」であったが、今回は現実そのもの、夢から醒めたら浮子がピクリとも動かない。開始一時間で、早くもギブアップの様相と成ってきた。
そして、釣れる気がまったくしないから、朝のゴールデンタイムだと言うのにラジオ体操をしたり、ふらふらと写真を撮りに行ったりで時間を過ごす。まさしくこれが、まったり感だ。

釣行記写真
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朝の猫内橋風景。

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同じく桟橋風景。
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本日の入釣場所の正面図。
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午前九時。
やっと浮子が動いた。
三投に一回位の割合で反応が出だしたが、魚信と言うには頼りない。オレの浮子を動かしているのは誰だ……?。そんな事は構わず打ち続けていると、ナジンだトップが戻らない。
んっ、どうしたのだ……?。
半信半疑で竿を上げてみると、オッと!、魚が釣れて鮒だった。
偶然とまでは言わないが、こんな釣れ方では感激が薄い。然し、オデコでいるのも嫌だから、本日の第一号とさせてもらおう。
無感動でも釣った事には変わりない。それに浮子を動かしていた犯人の正体も判ったし、さあ、これからだっ!と気合いを入れていたら、番頭さん登場。
工事が始まるのかなあ……?。聞いてみると、
その通り、工事の始まりらしい。

釣行記写真
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なんとなく釣れた、本日の第一号。

オレの陣地は桟橋の要所に有るから、退かなきゃ仕方がない。
さて何処に移動しよう、考えていると、どうやら舟に乗って立退いて欲しいようす。こんな事は言い出し難いであろうから、気を利かしてオレの方から「舟で移動しますっ!」、と申し出ると
「今、豚小屋は型がいいよっ!、こんなのが釣れるから……、
でも、なかなか食わせられないんだけどねっ……」だって……。
話を聞いて思った。今日も歴戦の勇士との対戦になるのか、と。
対戦相手を知って、暗澹たる気分になったが、今更どう成るものでもないし、傍に有った舟に道具を放り込み船縁を跨ごうとしたその時、オーナーさんが上から顔を出し、番頭さんに
「今日は行かれなくなった、と××が言ってきた」だって……。
何と、工事が中止に成った。
今更、中止に成ってもなあ。既に陣は引き払い搭舟手続きも終えてしまったし……。ひとしきり考えたが、予定通り出航を決意。何よりも、あの場所にはもう何の未練も無い。

午前十時。
新しい漁場の豚小屋下に到着。
着舟を終えてから、様子窺いを兼ねて観察した豚小屋周辺の状況を記しておく。先ずは上流から書き並べると、桟橋から追われてきたヤツが二番升の下流に陣取り、三番升も下流側に一名、続く看板升は二名、更にズッと向こうの方にも一名、更に更に看板升の背後の六郎沢にも一名。
この合計六名が豚小屋地区に布陣している。
…………。
新たな気持ちで竿も13尺に短縮して再開。
数分経過して浮子は動きだしたが、とても合わせたくなる魚信ではない。どうやら悪戯の犯人は、ブルーギルっぽい。
更に時間が経過しても進展は無いが、気付いた事が有る。時々絞るお隣の浮子下がヤケに浅い。オレの腐れ眼では確認出来ないが竿も9尺程度のようだ、と言う事は竿の短縮を考えねばならないが、今日持参の最短竿は11尺だし小浮子だって竹筒に入れてきていない。

午前十一時。
やらない後悔よりやる後悔、と言う程でもないが、釣れなくて面白くないから竿を11尺に短縮。すると偏光を通じて浮子の下に大きな魚が集まってきたのが見えた。
まあ、見えた処でアイツ等がエサに食いつくとも思えないが、少しは希望が湧いて来た。そして更に打ち込むと希望が魚信に変わってきた。嬉しい、やっと釣りが始められる。
…………。
釣行記を書いている今と成っては、ナニをどうしたのかはよく覚えていないが、兎に角、エサやらハリスやらを弄くり廻して、どうにか魚にエサを食わす事が出来た。そして、食いついた魚が銀色の魚体を深層から現した時、上層の魚がパッー!と散った。
嗚呼!この快感。釣りに来てよかった。
人知れず、快感に酔いしれながら、この後も時報(十一時半)迄に三枚を釣り上げた。

釣行記写真
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新たな入釣場所の正面図。

午前十一時半。
本日ただ今の釣果は、五枚。
目標の四分の一だが、この調子だと目標の二十枚だって夢じゃない。そして、この調子で……と思っていたら下流から漁船団が引揚げてきた。朝、ダムサイドで見かけた方々のようだ。早速、情報の交換をする事になったのだが、オレの技量では的確な話題の提供が出来ない。やむなく、自分はヘタなんで……との前置きで会話を進めたが、下流域での釣果は十二枚で十キロとの事。と言う事はオレのも大きさからして、五枚だが四キロはあるだろう。
…………。
ぺちゃくちゃ話をしていたら、雲散霧消、魚信は無くなり上層の魚も居なくなった。
どうしたものか、先ほどの方々は、みんな看板下に舟を着けたのでココへの影響はないと思うが……。

正午、
天々を諦め、浮子を二本くらいの位置まで浅くして再開。
はて、どうなる事か、と見守っていたが、何度やってもトップが水没してしまう。天々だと水没しないのに何で二本だと沈んでしまうのだ?。わけが分からないままエサを小さくして誤摩化そうとするが、よく考えてみたら、こんな時は浮力のあるパイプトップを用いるのではないか?。
そもそも、オレは何でグラスムクトップを使用しているのだ?。
これは根本的な事だぞっ!。少し思案してみて思い出した。
そうだ、そうだった。数年前、釣りを再開する為の道具集めをしている時、野田の釣具屋でデザインが気に入ったのを衝動的に買ってしまい、それ以降これを揃えたのだった。あの頃は、浮子の特性なんかは考えもしなかった。これからパイプも買い揃えようと思ったが、今年は困窮の年だから、来年まで我慢だ。
閑話休題、釣りに戻る。
棚を浅くして、何かが起きる事を期待したが、何も起きない。
なんだか寂しい結果に終わりそうで、これ以上やってもいい事なんかなさそうだ。ちょっと早いが、ヤメにしないか……?。
然し、目標の四分の一ではなあ……今年は三島湖限定の釣果目標を平均二十枚に設定したから、次来た時には三五枚の釣果が必要だぞっ!、その成算はあるのか……。
いつもの自問自答が始まって、思案数分……結論が出た。
これ以上やってもロクな事が無さそうだ……。
不足分の釣果は次に期待するとして、
エサが無くなりそうな十三時にヤメよう。

十三時。
ヤメる筈がエサを作っているのは、何故だ。
そう、実はあの後、天々に戻したら釣れたのだ。然も、シッポが無いので検寸はしなかったが、大きくてズシッとした歴戦の勇士を二枚仕留めたのだっ!。
浮子が動いて魚信も復活、魚も釣れたし、最後の勝負!。
勝負、勝負っ!と張り切って望むが、結果から言うと、とんだくたびれ儲け。あれは閉店前のタイムサービスでしかなかった。
十四時。
あの時ヤメとけばよかった、と後悔しながら納竿。
釣れなかったなあ。だけど見せ場は作れたし、充分楽しめた。
舟を桟橋に戻し、とぼとぼと階段を登り若旦那に今日の報告と、エサと浮子の質問して、一件落着。
今年初の三島湖の釣りが終わった。

お仕舞い。

・桟橋、
 07:00〜09:30、15尺天々/1枚、グルテン。
・豚小屋二番升、
 10:15〜10:50、13尺天々/零枚、グルテン。
 11:00〜12:00、11尺天々/零枚、グルテン。
 11:00〜12:00、11尺天々/4枚、グルテン。
 12:00〜12:40、11尺三本/零枚、グルテン。
 12:40〜14:00、11尺天々/2枚、グルテン。

合計 七枚。
九寸五分〜壱尺弐寸零分。


○この日の釣果

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(日刊スポーツより抜粋。)
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◯2011年データ。
・釣行回数/3回。
・累計釣果/247枚。平均/82.3枚。
・次回、日程も場所も未定。


2011年05月16日(月)
吉右衛門。


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